Asahi Kasei

Recruitment

生産技術開発 林 哲広

機能樹脂事業部
理工学研究科 化学工学専攻 修士 2007年入社

事業を成功させる技術者になりたい

大学院で化学工学についての基礎研究に携わっていた林は、そのまま大学に残って研究者の道を進む選択を、まったく考えてはいなかった。「理論を深めるための研究」ではなく「ビジネスの成功に直結する開発」に携わりたかったからだ。そんな林だからこそ、初年度に基礎研究部門ではなく生産技術部門に配属されることになったのは、願ってもないことだった。一方でこの配属は、就活の際に総合化学の中で最も社員の仕事に対する考え方や資質を汲み取ってくれるように感じた、旭化成らしい配属だと思った。
実際に化学製品や素材製品の分野では、生産技術の進化が事業の成功に不可欠である。新プロセスの導入や製造現場での絶え間ないプロセスの磨き込みが、製品をより安全かつ安定的に製造することに直結するだけではなく、今までにない価値を持った優れた特性を持った製品の誕生を引き起こす。事実、世界で戦う旭化成において、優れた生産技術が競争力の最も大きな源泉になっている。こうしたことから、林は生産技術系職種について、会社の事業の成否にダイレクトに影響するするポジションだと捉えたのだ。

億単位の利益を生み出すこともある製造技術の改善

生産技術部門の醍醐味は製品を生み出すことや工場を安定稼働させることだけではない。事業戦略や経営指標にも深く関わる専門職でもある。例えば、製品の販売予測に応じた既存施設のスケールアップや生産拠点の新設、海外へのプラント新設、あるいは製造コストの低減策などについて、幅広い方法を自ら提案、検討していくことが期待されるのだ。
現在の林に任されている業務は、旭化成を代表する樹脂・繊維製品の一つである「レオナ」の原料を製造する工場の、コストダウン計画の立案と実施だ。原料のわずかなコスト削減が、最終製品であるレオナの価格競争力を引き出し、グローバル市場でのシェアを著しく伸張させる可能性がある。
まずは改善ポイントを探り当て、そこに必要な設備投資の見積りを行い、安全性、投資の採算性を評価。そして、上司や関連部署に設備の更改を提案し、ゴーサインが出れば仕様をまとめ、設備メーカーに発注する。その後、設備管理課や設備メーカーと協調しながら施工を監理し、運転試験に立ち会う。
「複雑な工程をすべて把握できて、初めて生産ライン全体においてネックとなっている箇所が見えてきます。小さな改善でも、時として積み重ねることで億単位の利益を生む成果となります。こんなに手応えの大きな仕事はありません」

成功の鍵は現場で見つける

最終的なコストダウン成功の鍵は、何をどうすれば収率の向上や省力化ができるのか、改善ポイントを確実に把握しておくことだ。ところが、そのコストダウンの種となる改善ポイントを見つけるのが何よりも難しい。例えば自動化できる作業や、工程上でボトルネックになっている箇所などを探していくのであるが、稼働しているのはすでに幾度となく改良を重ねた完成度の高いラインがほとんどだ。それをなおも改良していくのは、乾いたタオルから水を絞り出すようなものなのである。
「課題がどこにあるか見つけるには、何度も現場に足を運ぶことです」
実際に、林は自席から離れることが多く、工場のあちらこちらに出没する。工程の責任者やオペレーターたちと設備関連の会話をするためだ。そうした会話の端々から、工程上で負荷のかかっている作業や無駄な作業が見えてくる。それが改善のネタやヒントになるのだ。また、普段から現場のメンバーたちと密にコミュニケーションを取っておくメリットがもう一つある。それは、新設備の導入がスムーズに進むことである。現場は慣れ親しんだ設備を使い続けたがる。新しい操作を覚えるのも億劫だ。だから、新設備の内容について丁寧に説明し、導入理由を理解してもらう。その時に、普段から築いた信頼が役立つのだ。

次代の旭化成を担うプロジェクト

林の最近の担当業務は、既存設備の改善だけに限らない。新プロセスのためのラボ設備をつくるなど、製品開発業務の一端も担っている。旭化成は社歴の長短を問わず最良の意見が採択される社風であることから、若手社員からの事業提案が活発で、その自発的なプロジェクトに林が深く関わったのだ。
この案件は水島地区の若手社員が、旭化成だけが持つ原材料と旭化成だけが持つプロセスを組み合わせて自動車向けの新商材をつくり、新たな事業を創出しようと立ち上がったものだった。林はそのプロセスに関する知識を持っていたので、同期の社員から事業所を超えて誘われたのである。最初に話を聞いた時、同期が自分の仕事ぶりを見てくれていたこと、そして未知の挑戦に関われることで、二重の嬉しさを感じた。即答したのは言うまでもない。この件の背景に若手社員の熱いマインドがあることは、林の語る次の光景から伝わって来る。
「1日の仕事を終えて、同期たちと飲みながら、何日も新事業について語り合いました。やがて話は熱を帯び、激論を交わす中から具体的なアイデアや技術プランが次々と飛び出てきたのです」
同プロジェクトは現在、次代の旭化成を担う期待を背負った取り組みとして注目を集めている。林たちの想いが大きな成果として結実する日は、そう遠くないかもしれない。

休日の過ごし方

長男が生まれてまだ10ヶ月ということもあり、家族と過ごすことが多いですね。日々成長していく子供の相手をするだけでリラックスできます。子供が生まれるまでの休日は、社内のサッカーチームでの活動やゴルフを楽しんでいました。

1日の流れ

出社、メールチェック

実験準備(触媒性能評価)

昼食

実験再開

実験終了、片付け

雑務・資料準備

特許打ち合わせ

実験結果のまとめ、報告、事務作業

退社

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